２０２１年の中秋節（中秋の名月）は「9 月21 日」です。中秋節といえば、私たちは月餅を連想しますね。月餅は「一家団欒」の象徴であり、中秋節にかかせない食べ物の一つです。中秋節に、家族で食卓を囲み、中秋の名月を鑑賞しながら、談笑したり、月餅を食べたりします。
月餅はいろいろな種類があります。この記事では、中秋月餅の定番である広式(広東式)蛋黄蓮蓉月餅(塩漬卵黄と蓮の実あん入り月餅)の作り方をご紹介します。
中秋節に、親戚、友人やお世話になった人に、月餅を贈答しあい、お互いの幸福を願う風習があります。ぜひ、レシピを参考に、親戚、友人やお世話になった人に、手作り月餅を贈ってみてはいかがですか。きっと喜ばれるでしょう。
広式月餅の特徴
広式月餅の起源は1889年、広州にある飲食店(現『蓮香楼』)が、蓮の実で作ったあんこを薄皮で包んで売り出しました。蓮の実あんの芳醇な香りやしっとりとしたやさしい口当たりが大変好評でした。当時の蓮の実あんは現在月餅の定番あんになりました。
広式月餅は、全体油脂分を多く使い、皮が薄くあんが多いのが特徴です。皮とあんの比率は2:8のが多いです。また、広式月餅の細工は精巧で、種類もデザインも豊富です。中秋節のギフトとして最適です。
蛋黄蓮蓉月餅の作り方
このレシピの分量は100gの月餅20個分ができます。作りやすいように皮とあんの比率を3:7にしています。初めて作る方は4:6でもいいと思います。
蓮の実あんの作り方
材料
| 蓮の実 | 400g |
| 水 | 800ml |
| 米油 | 160g |
| 砂糖 | 160g |
| 麦芽糖 | 160g |
| 塩漬卵黄 | 20個 |
作り方
- 蓮の実を軽く水で洗ってから、分量の水と一緒に圧力鍋で柔らかくなるまで煮ます。
沸騰して圧が上がってから、火を弱め、３０分煮ます。 - 圧力鍋の圧が抜けたら、１の全量をミキサーに入れ、滑らかになるまで撹拌します。
途中でミキサーが回らない場合は水を少量ずつ足してみましょう。 - ２をテフロンのフライパンに戻し、中火で水分をとばしながらあんを練ります。
この時、あんがはねるので、火傷に注意してください。 - ３がもったりしてきたら米油を３回に分けてフライパンに入れて弱火で練り混ぜます。
毎回は米油がしっかりあんに吸収されてから、次の米油を入れます。 - 砂糖と麦芽糖を４に入れてさらに練り混ぜます。
あんにつやが出てひとまとまりになるまで、根気よく練り混ぜます。 - ５をボウルに入れ、乾燥を防ぐため表面にラップを密着させ冷まします。
冷めたら、冷蔵庫で一晩寝かせます。
月餅生地の作り方
材料
| かんすい(食用重曹3g+水9g) | 12ｇ |
| ゴールデンシロップ | 175g |
| 米油 | 85g |
| 薄力粉 | 350g |
作り方
- 食用重曹3gを水9gで溶かてかんすいを作ります。
- 大きめなボウルにゴールデンシロップ、かんすい、米油を入れたよく混ぜます。
- ２に薄力粉を入れ、ゴムベラでざっと混ぜてから、手で捏ねます。
- まとまった生地をラップで包み、室温で2～3時間ほど寝かせます。
寝かせることで、生地がなじみ取り扱いやすくなります。
月餅の成形
- 塩漬卵黄一つと蓮の実あんと合わせて70gになるように量ります。
蓮の実あんを丸めてから真ん中くぼみを作り、塩漬卵黄を入れて包みます。 - 月餅の生地を30gずつ分割し丸めてから、生地を円形に伸ばします。
- 伸ばした生地の中心に餡をのせ、周りの生地を持ち上げるように餡を包み、口を閉じます。
- 丸めた月餅に少量の打ち粉をして、薄く打ち粉した月餅の型に入れて成形し天板に並べます。
月餅の焼成
- つやだし用の卵黄液を用意します。卵黄一個に水小さじ２入れて混ぜておきます。
- 200℃予熱したオーブンで5分焼いてからつやだし卵を薄く塗ります。
- さらに、5分焼いたらつやだし卵を再度塗ります。
- オーブンの温度を170℃に下げて、焼き色を見ながら5～8分焼きます。
詳しい月餅の焼成はコチラの記事を参考にしてください。
おまけレシピ
今回は蓮の実あんが少し残ったので、蓮の実あん入りのゴマ団子を作りました。
材料
| 砂糖 | 60g |
| 水 | 150g |
| もち粉 | 150g |
| ゴマ | 適量 |
作り方
- 分量の水を沸かしてから砂糖を入れて溶かします。
- ボウルに分量のもち粉を入れ、１をボウルにいれて混ぜます。
- 分量外のもち粉で調整しながら、耳たぶ位の柔らかさになるまでしっかり捏ねます。
- 蓮の実あんを３で包みます。霧吹きをしてからゴマをまぶします。
- たこ焼き器に少量の油を入れ、ゴマ団子を乗せて、少しずつ回しながら焼きます。
- ゴマ団子が膨らみ、表面がカリカリになったら完成です。
まとめ
以上塩漬卵黄と蓮の実あんの広東式月餅の作り方をご紹介いたしました。
まず、前日に蓮の実あんを準備しておきましょう。
当日は先に月餅の生地を作ります。生地を休ませている間に、塩漬卵黄を蓮の実あんで包む作業します。
次に、月餅の生地であんを包みます。最後に、月餅の型に入れて成形しオーブンで焼きます。
一人で月餅作りは大変ですが、家族を巻き込んで一緒に作るととても楽しいです。特に最後成形の工程で、子どもは喜んで手伝ってくれます。
もうすぐ中秋の名月です、ご家族と一緒に手作り月餅で特別な中秋節を過ごしてはいかかでしょうか。
